仮歌

1.業界デビューするために有効な仮歌のバイト

世の中で何気なく耳にする曲は、プロの作曲家が作っています。

実際にリリースされるのは激しい競争を勝ち抜いた傑作だけで、その裏では多くの作曲家が出した作品によるコンペが行われているのが普通です。

売上によって曲を提供する会社の業績が決まるため、どの作曲家も自分の作品が選ばれるように完璧に仕上げています。

仕上げの一環として実際に歌ったものも提供しており、その際に仮歌のバイトが必要になるのが通常の構図です。

仮歌は文字通りの意味で、正式に歌うプロまでのつなぎの役割を果たします。

現場では歌手がイメージを作るための教材として使うこともあり、コンペ用の収録と歌手のお手本の2種類の仕事です。

ただし、歌手のお手本として既存のデータをそのまま用いるケースが珍しくなく、素人が単発の仕事として行えるのは大部分がコンペ用の収録となっています。

歌手のお手本を目的とした収録ではそもそもプロに依頼するので、一般の求人で見る機会はめったにありません。

仮歌の仕事を出しているのは、主にプロの作曲家です。

プロジェクトで最初から指名されるほどのベテランを除いて、どの作曲家も自分の作品を世に出すためにしのぎを削っています。

2.腕が良くてきちんと仕事をする歌い手に担当してもらいたいというのが作曲家の本音

自分の人生が懸かっているだけに、腕が良くてきちんと仕事をする歌い手に担当してもらいたいというのが彼らの本音です。

売り出し中の作曲家はあまりお金がないので、人によっては自分の専門分野の仕事を引き受けることで報酬とする場合もあります。

自分も音楽活動をやっている方にとっては、プロの作曲家に普通に現金でもらう以上の作業をやってもらえるのはありがたい話です。

作曲家から直接仕事を引き受ける場合は、1曲単位で報酬が発生します。

慣れている歌い手なら平均3時間ぐらいで完了する作業ですが、依頼をしてきたクライアントがOKを出した時点で完了となる点に注意しましょう。

やり直しを何度もしてくるクライアントもいるので、最初の打ち合わせで具体的な内容をチェックするのと同時に基本料金で許容する再収録の回数を予め決めておく必要があります。

成果物を納品したら報酬をもらえるので、仕事が早い方はどんどん稼げる業界です。

3.リードワンプロモーションなどに登録して仕事を紹介してもらうパターンが一般的

仮歌のバイトとしては、リードワンプロモーションなどの芸能事務所に登録して仕事を紹介してもらうパターンが一般的になっています。

依頼主から指名された時点で仕事が発生して、芸能事務所の指示に従ってスタジオで収録したら日給を受け取る形式です。

雇われたスタッフだから仕事上の責任が限定されており、与えられた曲を歌うだけで終わります。

芸能事務所は手広く活動をしているから、ドラマのエキストラやアニメのアフレコといった別の仕事をもらえる可能性もあるのが魅力的です。

フリーで仮歌の仕事を受けている場合でも、収録した音声データはコンペに出されて芸能界で決定権があるプロデューサーやディレクターに直接チェックされるので大きなチャンスを得られます。

芸能界でデビューするためには有力者に注目されることが必須だから、自分の声をアピールするために行っている方も大勢いる状況です。

過去にはイメージ通りの声だとしてそのまま抜擢された事例がいくつかあり、有名な作品の挿入歌やエンディングテーマをいきなり歌うことになった人物もいます。

作曲などのクリエイティブな活動の大半は、都市部で行われています。

全国放送をしているテレビ局といったマスコミが集まっている東京にいるのかどうかでバイトの数が大きく変わるのが実情で、本気で仮歌の仕事に取り組みたい方は上京することも検討しなければいけません。

スタジオが多い都心部では高音質で収録できるので、個人で引き受けるケースでも有利になる環境です。

4.現在ではインターネットと高性能の機材によって誰でも参加できる

かつてはミュージシャンが行っていた副業でしたが、現在ではインターネットと高性能の機材によって誰でも参加できます。

けれども、仕事であることには変わりないので、依頼主の要求をきちんと把握して責任を持って進めていくことが必要不可欠です。

収録用の機材を揃えれば在宅勤務も可能ですが、芸能関係者と知り合いでなければクラウドソーシングで仕事を探すしかありません。

個人で引き受ける時には個人事業主の立場になるため、契約内容をよく確認してから引き受けることが大切です。

予め雇用条件が分かるバイトなら、確実に働いた分の給料をもらえます。

しかし、登録料やレッスン料を請求する悪徳業者も混じっているので、募集をしている芸能事務所の評判や信頼性をチェックしてから登録するのが賢明です。

仕事の話が入った時にすぐ対応する必要があるから、できるだけ勤務時間を変更できる本業にしておいた方が良いでしょう。

働いた日数に応じた給料が支払われるバイトですが、スタジオまでの交通費などの細かい条件が異なるので応募の時点でしっかり確認しておくことをお勧めします。

勤務先が依頼主と打ち合わせをしてくれるのでリスクが低い反面、指名がなければ仕事ができないデメリットもあるので気をつけましょう。